序章6 専門化主義への対抗
2005年11月20日要旨
当事者主権の考え方は専門化主義への対抗だ。専門家とは当事者に代わり、当事者の利益や状態などについてより適切な判断を下すことができると考えられてきた、温情主義を遂行する第三者である。これは医療などでも横行してきたが、法制で守られてきた。生涯の世界でも大変強いが、はやくから当事者は団体を作り対抗してきた。障害の場合、自分のニーズを一番よく知っているのは当事者自身である。一人ひとりが専門化主義に対抗していくことは難しいが、当事者の時代は、そのニーズの多様性を乗り越え、当事者たちが連帯してきたことによって作り出された。
考え
援助者の高度専門化により、専門家が自らの専門性を過信する専門主義が生まれてきた。援助者の仕事はあくまで幸せを阻む障害を取り除く手助けをする仕事であり、幸せを作り与える仕事でない。幸せとは生み出すものではなく、それぞれの中に元からあるものである上、そのあり方の可能性は多岐にわたるものであるため、それは到底不可能であるからだ。あくまでサポーターである、という姿勢で当事者の意思、意向をよく聞き、それを反映した、彼らの目指す自立実現のための方法を共に考え、提案、またその上で彼らが下した決断を支援していくことが、これからの援助者に求められる専門家像だ。
当事者主権の考え方は専門化主義への対抗だ。専門家とは当事者に代わり、当事者の利益や状態などについてより適切な判断を下すことができると考えられてきた、温情主義を遂行する第三者である。これは医療などでも横行してきたが、法制で守られてきた。生涯の世界でも大変強いが、はやくから当事者は団体を作り対抗してきた。障害の場合、自分のニーズを一番よく知っているのは当事者自身である。一人ひとりが専門化主義に対抗していくことは難しいが、当事者の時代は、そのニーズの多様性を乗り越え、当事者たちが連帯してきたことによって作り出された。
考え
援助者の高度専門化により、専門家が自らの専門性を過信する専門主義が生まれてきた。援助者の仕事はあくまで幸せを阻む障害を取り除く手助けをする仕事であり、幸せを作り与える仕事でない。幸せとは生み出すものではなく、それぞれの中に元からあるものである上、そのあり方の可能性は多岐にわたるものであるため、それは到底不可能であるからだ。あくまでサポーターである、という姿勢で当事者の意思、意向をよく聞き、それを反映した、彼らの目指す自立実現のための方法を共に考え、提案、またその上で彼らが下した決断を支援していくことが、これからの援助者に求められる専門家像だ。
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